屋根葺き替え

屋根の葺き替え費用を現役屋根プロ職人が教えます。【適正価格が分かる!】

屋根の葺き替えで最も気にすることは、ズバリ!『どれぐらいかかるの?』...ですよね。

総額いくらになるのか知りたい!

葺き替えしてもらう屋根材の費用を知りたい!

基準となる金額や適正価格を知りたい!

この記事では、葺き替え費用が分からなくて不安な人の為に、基準となる金額を大まかな屋根材別で紹介していきます。

葺き替え金額は、低すぎても高すぎても問題がある可能性があるので、適正価格に近い金額で工事することが重要ポイント!

金額が低すぎると手抜き工事の可能性もある!

高すぎると騙されてるかも!と思ってしまうよね!

この記事を読むと、屋根の葺き替えでかかる総費用が屋根材別で分かるので、葺き替え検討している人で相場や詳しい金額を知りたい人に向けて分かりやすく解説しています。

【屋根の葺き替え】安い屋根材を使っても結局は高額になる

黒色の屋根瓦

屋根の葺き替えが、どれぐらい費用がかかるのか??結論から言うと

どの屋根材を使用したとしても屋根の面積が70㎡以上(20坪以上)の場合、100万円以上はかかる。

要するに極端に家の屋根が小さくない限りは、ほぼ間違いなく100万円以上はかかる!と思ってもらって構いません。

ほとんどのお客さんが想像してた金額より高い!と思ってるんじゃないかな。

勿論例外はあって、例えば下記のようなこと!

葺き替えで100万円切る場合

  • カバー工法(古い屋根材の撤去なし)
  • 金属屋根の縦葺き(ガルバニウム、瓦棒など)
  • 業者が工事で使用する屋根材の余りをかなり保有している(保有している屋根材を使用する場合)
  • 平家で足場を設置しなくていい
  • 単純な屋根形状(片流れや切妻)で尚且つ上記項目が1つ以上当てはまる

葺き替えで100万円切る場合、上記のような条件が当てはまる場合は、100万円以内で収まる可能性が高くなります。

一般住宅は大体30坪前後の屋根の大きさが大半なので、おおよそ150万円〜180万円(30坪の屋根の場合)ぐらいが総費用となることが多いです。

工務店などに依頼している場合は、紹介料などを取っているので工事金額から更に総費用が上乗せされます。

葺き替え金額は昔より上がっているんだ!

金額が高い1番の理由は、材料の高騰が挙げられます。

特に木材関係やコーキング関係は、コロナ前より2倍ぐらい値段が上がっている物もあって、どうしても工事金額に影響が出てしまうんですよね。

とはいえ屋根の葺き替え金額は、数字のみで正確な金額を導き出すのは困難で、実際に屋根に上がって見積もりしてみないと分からないというのが正直な気持ちです。

葺き替え金額が自分の想像より必ず高額になる理由

よく業者のホームページなどで『施工費用○○万円〜から!!』など宣伝しているのを、よく見かけますよね!

大抵の人は『安い!』って思って依頼する人が多いんじゃないかな?

また自分の家の屋根の大きさから工事金額を計算して、『これぐらいの金額だろう!』と想像していたら、あまりにも金額が違いすぎてびっくりする人が結構います。

なぜ金額が想像より多くなるのか?

その理由を解説していきますね!

葺き替えは施工費用以外にも必要な費用が複数ある

実は屋根の葺き替え金額は、施工費以外にも請求される費用がいくつかあります。

例えばこんな費用など!

他にも請求される項目

  • 捲り費用(古い屋根材の撤去)
  • 材料代(屋根材や合板などの木材)
  • 廃材費用
  • 足場費用
  • 下地調整費用
  • ルーフィング費用(グレードの高い物)
  • 遠方の場合は交通費など

これら全てを合計したものが、総費用となります。

見積もり項目や金額は、業者によって全然違うんだ!

施工費はあくまで施工する金額だけなので、材料費などは別となります。

よく勘違いするのが、施工費を工事金額と間違えてしまうパターンなんです。

ホームページなどで記載されている金額は『この金額で工事できます!』というわけじゃないんだ!

葺き替え金額が㎡や1坪などで記載している場合

業者のホームページを見ていると、『単価㎡○○円〜から』や、『坪○○万円〜から』など記載されている場合があります。

例えば㎡1万円の場合、100㎡だと100万円になりますが、残念なことに100万円が工事の総費用になりません。

この㎡という単価の仕組みも業者によって全然違うのですが、多くは屋根材のみや材料費と施工金額だけの場合が大半なのです。

ちょっとややこしいよね!

また、材料費や施工費以外にも捲り費用や足場費用など他の項目も、それぞれ㎡いくらでやっています。

坪の場合も同じで、『1坪○○万円』と記載している場合がありますが、これも1坪分の施工費価格や材料代などになります。

1坪は、約3,3㎡となります。

(例)1坪の場合の計算方法

㎡5000円の施工費の場合、坪だと5000円×3,3㎡=16500円となり、1坪の単価は16500円となります。

例で見てみると、30坪の場合は、495000円の施工費となることが分かりますよね?

多くはこのように施工費495000円〜みたいに記載しているから葺き替えが安いと勘違いするんだね!

施工費以外にも材料費や足場代など、結局全部足すと自分が思っている金額より高額になるという仕組みになっているんです。

このことからホームページなどに記載している金額は、『全く当てにならない』ということで、実際に屋根に上がって診断してみないと分からない!ということなんですよね!

屋根材別の葺き替え工事金額を例をもとに解説!【瓦屋根から葺き替えの場合】

屋根葺き替え中

葺き替えの単価(㎡や坪)について解説してきたので、今から屋根材別に大まかな工事の総金額を僕の経験から紹介していきます。

勿論、家の形状の違いや大きさの問題もあるので細かく紹介や解説していくのは難しいですが、大体の葺き替えの基準が分かるハズです!

説明していく上で葺き替えする家の基準ですが

基準

  • 瓦屋根からの葺き替えとする
  • 屋根の大きさは30坪とする(約100㎡)

この2つを有する家からの葺き替えとして解説していきます。

瓦以外の屋根材からの葺き替えもそこまで値段が変わるわけではないから知っておくと参考になるよ!

各屋根材別の単価と葺き替え金額は次の通り!

【屋根材】単価(㎡)1坪葺き替え金額
1万6千円〜2万4千円5万円〜8万円150万〜240万
カラーベスト1万3千円〜1万8千円4万円〜6万円120万〜180万
ガルバニウム1万4千円〜2万5千円5万円〜8万円180万〜240万
アスファルトシングル1万1千円〜1万8千円3万円〜5万円90万〜150万
屋根材別の単価と葺き替え金額

葺き替え金額は、足場代や下地調整費用など葺き替えする上で必要な項目を全て含んでいる金額です。

単価や葺き替え金額に幅がある理由は屋根形状の違いや勾配、屋根材の中でも種類やグレード、メーカー違いなどがある為です。

カラーベスト1つにしても屋根材のグレードによって金額が全然違ってくるんだ!

この葺き替え金額は、他の業者やお客さんの相見積もりを見せてもらったりした時などを基準にしているので、相場としてそれなりに信用できると思っています。

それぞれの屋根材の補足を付け加えると

瓦の場合、燻(いぶし)瓦に葺き替えするなら更に割高となります。

いぶし瓦
いぶし瓦の屋根

またカラーベストの中でもコロニアルという屋根材の場合は、全屋根材の中でも5本の指に入るくらい低コストな屋根材なので使用率が近年、非常に高いです。

ガルバニウムは、『縦ふき』か『横ふき』の違いによっても値段が変わってきますが『横ふき』の方が高価な屋根材が多いので葺き替え費用も割高となることが多いですね。

【引用元アイジー工業】ガルテクトの屋根
【引用】アイジー工業https://www.igkogyo.co.jp/syohin/detail.html?id=20

アスファルトシングルは、非常に安価な屋根材なので近年古い家の葺き替えに使用されるケースが多い屋根材です。

安価な屋根材っていうけど、ちゃんとした屋根材だから安心していいよ!

【引用元ニチハ】アスファルトシングル
【引用元ニチハ株式会社】https://www.nichiha.co.jp/products/loof/armor/

屋根の葺き替えは、工事する上で少しトラブル(工事したことで発見した問題箇所)が発生したとしても、大体上記の表で解説した工事金額に落ち着きます。

ただし近年は材料の高騰で、致し方なく工事金額を上げる業者も増えているので、全体的に屋根工事の金額は上がり続けているのが現状です。

屋根工事の金額に差がある理由をまとめてみるとこんな感じ!!

ポイント

  • 屋根の勾配(きついほど割高になる)
  • 屋根材のグレードや種類の違い
  • 木材の金額
  • ガルバニウム鋼板の高騰
  • 廃材費の高騰

このようなことが原因で金額には差が出ています。

屋根工事の金額は、工事内容や業者によって変わってくるから、あくまで基準として考えてね!

屋根の葺き替え金額は実際に屋根に上がって見ないと分からない

屋根について考える

ここまで葺き替え時、『どれぐらい費用がかかるのか?』について解説してきました。

ここで紹介している金額は、僕自身以外にも知り合いの業者や相見積もりを見せてもらった時など、他の業者の見積もりも参考にしています。

なので、ここで紹介している金額は、それなりに信憑性のある金額だと思っています。

葺き替えの費用で覚えておくべき重要なことを再度確認すると

重要ポイント

葺き替え費用とは、材料単価以外にも足場代や施工費、捲り費用など工事にかかる費用を全て足したものだということ!

要するに、屋根に上がってチェックするまで分からない!ということです。

業者も安易に金額を伝えてしまうと後で重大な箇所が見つかった場合に請求できなくなるから確認するまで金額は伝えない業者が多いんだ!

また、今回は瓦屋根からの葺き替えを基準として葺き替え金額を紹介しましたが、他の屋根材からの葺き替えでも基本的に捲り費用(撤去代)しか変化しないので葺き替え費用に大きな差はありません。

屋根の葺き替えは、『単価や㎡○○円〜とか坪○○円〜』などややこしい表現がホント多いですよね。

しかもその金額で工事できる!と勘違いもしてしまうので、想像していた金額と違いすぎてびっくりする人が非常に多いです。

ホームページなどに記載されてる金額は、あんまり当てにしないほうがいいよ!

とはいえ屋根の葺き替え費用は複雑で分かりにくいので、相場を知っておくことは重要です。

今回紹介した屋根の大きさの場合は、紹介した金額の範囲でまず収まると思うので、ぜひ参考にして見てください。

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